浅野孟府と大正昭和の新興人形劇
大正時代、洋画団体・二科会の急進派「アクション」や構成主義を唱えるダダイズム的な「マヴォ」など若手作家による前衛グループが躍り出てきた。こうした大正期新興美術運動の研究は、本間正義・国立国際美術館元館長や五十殿利治・筑波大学名誉教授によって深められている。
その一群の中で活躍した彫刻家の浅野孟府(1900~1984年)は、アトリエが大阪府大東市内にあったことから、同市内の住民が顕彰してきた。孟府が戦前の関西を主な舞台にして洋風人形劇とどのように関わってきたか「奈良の声」は調査を続け、新たに発見された彫刻作品も紹介、また、大正期の最先端「三科」に共に属した木下秀一郎と孟府が戦後も交流していたことを物語るはがき発見なども紹介。
動画共有サービスにより鑑賞できる「ラーマーヤナ」。人形は浅野孟府作とされる