浅野善一
奈良県香芝市議会の出席停止処分巡る裁判の控訴審、8月に判決 1回目口頭弁論で結審
大阪高裁などがある裁判所庁舎=2024年6月21日、大阪市北区西天満2丁目
奈良県香芝市議会から出席停止などの処分を受けた青木恒子議員(共産)が市を相手取り、国家賠償法に基づく損害賠償を求めた訴訟の控訴審の第1回口頭弁論が6月21日、大阪高裁(中垣内健治裁判長)であった。裁判はこの日で結審した。判決言い渡しは8月28日午後1時30分から。
今年1月の一審の奈良地裁判決は、議会が違法な陳謝処分に対する陳謝拒否を理由に、より重い出席停止処分を科したことは裁量権を逸脱するなどとして違法とし、市に対し慰謝料など33万円の支払いを命じた。市は判決を不服として控訴。一審と同様、陳謝の懲罰は裁判所の司法審査の対象にならないと主張。原判決の取り消しと請求の棄却を求めている。これに対し、青木議員は市の控訴棄却を求めている。
青木議員は議会常任委員会で国民健康保険料や生活保護の窓口への同行の是非を巡って川田裕議長に反論したことを発端として、議会から5回にわたり陳謝の処分を受けたが、いずれも陳謝を拒否。2022年12月、陳謝拒否を理由に出席停止の処分を受けた。