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地域の埋もれた問題に光を当てる取材と報道


検証)奈良・平城宮跡隣接の住宅地、歴史公園計画に翻弄される 立ち退き後に知事代わり、体験施設が白紙に

 奈良市の平城宮跡(特別史跡)に隣接していた小さな住宅地は、国、県の宮跡を中心とした歴史公園計画に翻弄(ほんろう)された。住宅地は、県が計画した公園施設「平城宮跡歴史体験学習館」の用地として丸ごと立ち退きの対象となり、住民が培ってきた地域のつながりは途絶えた。しかし、立ち退きがほぼ完了したころに知事が変わり、新しい知事は同施設の必要性を疑問視して計画を中止した。住民の将来を左右する公園計画はどのように検討されたのか。(2024年12月12日)

関西広域)方言詩に新たな地平 坂本遼・生誕120年展 兵庫の姫路文学館

 貧しい農民たちの哀歓を土地の言葉で朴訥(ぼくとつ)に歌い、方言詩に新たな地平を切り開いた兵庫県加東市生まれの詩人、坂本遼(1904~1970年)。坂本の生誕120年を記念した企画展が12月7日、同県姫路市山野井町の市設・姫路文学館北館で始まった。2025年3月30日まで。(2024年12月12日)

県域水道一体化を考える

県広域水道企業団 国の許可受け設立式 2025年4月から料金統一

 県内の26市町村水道と県営水道統合の母体となる一部事務組合、県広域水道企業団(企業長・山下真知事)が国の許可を受けて発足、12月1日、奈良市内で設立式が行われた。(2024年12月1日)

ハイパーローカル・ジャーナリズムの可能性探る 立命館大で市民メディア交流 「奈良の声」など全国3者が取り組み報告

 ハイパーローカル・ジャーナリズムの可能性などを探る集まりが11月23日、大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパスで開かれた第19回市民メディア全国交流集会「メディフェス2024 in 関西」(同実行委員会など主催)であり、3つの地域のウェブメディアが登壇。「奈良の声」もその一つとして取り組みについて報告した。(2024年11月25日)

コラム/川上文雄のじんぐう便り

アイリス、枯葉、落花生(生駒産)の殻(撮影2024年11月26日)

15)「本気の政治改革」で手取り増

 10月27日に投開票の衆議院選挙。もし、立憲民主党の選挙スローガンが「政権交代こそ、最大の政治改革」ではなく「本気の政治改革で手取を増やす」(「手取りを増やす」でなければ類似の語句)だったら? 結果はどうなっていたでしょう。(2024年11月27日)

お知らせ

 「いまこそジャーナリズムにXを! ~深掘りとローカルインパクトの協奏~」(2023年6月18日開催)に「奈良の声」の浅野善一が参加。レポートを見る

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全国の市民メディアが交流 11月23日、大阪茨木の立命館大 「奈良の声」も登壇

 第19回市民メディア全国交流集会「メディフェス2024 in 関西」(同実行委員会、立命館大学クリエイティブ・メディア研究センター主催)が11月23日、大阪府茨木市岩倉町の立命館大学大阪いばらきキャンパスで開かれる。住民・市民主体のメディアの在り方を、全国各地で実際にメディアを運営したり研究したりしている人たちの報告などを通して考える。ニュース「奈良の声」も登壇する。誰でも参加できる。参加無料。(終了しました)(2024年11月20日)

職員が交付申請を代行 安堵町、廃棄物排出組合への補助金問題 職務外「慣例的に」

 安堵町が町同和地区産業廃棄物処理組合に2020年度に交付した補助金が住民訴訟の判決で違法な支出とされた問題を巡り、同組合事務の一部を町職員が職務外で「慣例的に」代行していたことが、町への取材で分かった。町への補助金の交付申請や廃棄物処理業者への支払いを行っていたという。(2024年11月10日)

郡山城跡表示「県史跡」のまま 国史跡指定から2年 大和郡山市

 2022年11月、念願の国史跡となった大和郡山市の郡山城跡。指定から2年を経た今も入り口の案内板の表示は旧来の「県指定史跡」のままだ。設置者の県文化財課は「奈良の声」の取材に対し「撤去が必要なことは認識していた。2024年度中に撤去する」と話した。(2024年11月5日)

関西広域)黄金バットや民話題材 「紙芝居の歴史と阪本一房」展 大阪府吹田市で

 昭和20年代、全国各地の道端で上演され、子どもたちを夢中にさせた街頭紙芝居。その歩みをたどり、テレビ時代が到来した後も、民話などを題材に新しい紙芝居文化の創造に果敢に挑んだ阪本一房(人形劇「出口座」主宰者、1919~2001年)の足跡を取り上げた特別展「紙芝居の歴史と阪本一房」が大阪府吹田市岸部北4丁目の同市立博物館で開かれている。11月24日まで。(2024年11月4日)

安堵町、県補助金返還で加算金含め386万円を計上 補正予算案を臨時議会が可決

 安堵町が町同和地区産業廃棄物処理組合への補助金交付を巡り、町が県に報告した廃棄物の処理量が推測だったことから、県から県費分の返還を命じられた問題で、町は11月1日の町議会臨時会に、返還金221万5000円に利息分となる加算金165万円を合わせた386万5000円を一般会計に追加する補正予算案を提出。議会は全会一致で可決した。(2024年11月1日)

安堵町に補助金221万円返還命じる 廃棄物排出組合への違法支出問題 県、過去分さかのぼり

 安堵町が町同和地区産業廃棄物処理組合に2020年度に交付した補助金が住民訴訟の判決で違法な支出とされ、町がこの補助金のうち県費分24万円を県に返還したのをきっかけに、県がこれ以前についても町に実態の確認を求めていた問題で、県が2014年度にさかのぼって県費分計221万5000円の補助金を取り消し、町に返還を命じていることが10月31日分かった。(2024年10月31日)

水道料金の生活保護減免廃止 県域一体化の設立企業団 三郷町の制度引き継がず

 県域水道一体化を協議する県広域水道企業団設立準備協議会(会長・山下真知事)は、被生活保護世帯への料金減免制度について引き継がず廃止することを決め公表しているが、実施している市町村名までは明らかにされていない。「奈良の声」記者が県に関係文書を開示請求したところ、実際に制度があるのは三郷町1町であることが分かった。同町への取材によると、現在、約150世帯に減免が適用されている。(2024年10月20日)

緊急提言)投票、外科医になったつもりで 衆議院選挙の選択肢/客員コラムニスト川上文雄

 選挙では、有権者は主権者として投票する。主権者にふさわしい姿をイメージしながら投票したいものです。たとえば、外科医になったつもりで投票する。今回の衆議院選挙では、立憲民主党が「政権交代こそ、最大の政治改革」のスローガンを前面に立てたことで、政権交代が大きな焦点になっています。外科医ならどうするか。(2024年10月15日)

記者余話)県水道一体化 開示請求で「ない」と回答の文書存在 1行の記述の重み

 水道管の強靱(きょうじん)化に役立つとして評価が高まるポリエチレンスリーブ(管路外面の腐食予防施工)。2025年4月予定の県域水道一体化事業統合の協議で、この施工法についてどのような検討が行われているのか、記者が県情報公開条例に基づき昨年2023年9月、開示請求したところ、「文書はない」と口頭で回答があったことから請求を取り下げた。(2024年10月5日)

安堵町、廃棄物処理補助金の違法支出「不起訴相当」 検察審査会付言「旧態依然の体質、脱却すべき」

 安堵町が町同和地区産業廃棄物処理組合に交付した補助金を巡る問題で、住民が町職員を背任の疑いで告発し、奈良地検が不起訴としたことに対し、同住民が行った審査申し立てについて、奈良検察審査会は9月25日、「不起訴相当」と議決した。一方で町組織に関し「旧態依然の体質から脱却すべき」と付言した。(2024年10月2日)

県水道一体化への参加、26市町村すべての議会が承認

 県域水道一体化を協議する県広域水道企業団設立準備協議会(会長・山下真知事)を構成する26市町村のすべての議会のこの9月定例会で、一体化への参加が承認されたことが「奈良の声」の調べで分かった(採決結果の一覧表あり)。一体化参加への最終意思となるもので、10月7日に予定されている県議会での採決で可決されれば、2025年4月、県と26市町村の水道統合による事業が開始される。(2024年9月30日)

懲罰賛成議員への賠償金請求、否定せず 香芝市、議会の出席停止処分に損害賠償命じる判決で

 香芝市議会の青木恒子議員(共産)に対する出席停止処分を違法とし、市に国家賠償法に基づく損害賠償を命じた控訴審判決が確定したことを受け、市は9月25日の市議会定例会(最終日)に、損害賠償金を支払うための一般会計補正予算案を提出。予算案は全会一致で可決されたが、三橋和史市長は、懲罰に賛成した議員に賠償金分を請求する求償権の行使について「求償することも含め、慎重に総合的な見地から検討したい」と述べて否定しなかった。(2024年9月25日)

県内の生活保護率の動向も一目で 全国市区ごとの増減を地図上で色分け 市民団体がウェブ上に公開

 人口に対する被生活保護世帯の人数の割合を示す保護率について、県内12市を含む全国市区のこの10年の増減が一目で分かる「生活保護率増減マップ」を、貧困や生活保護に関わる施策の調査研究に取り組む市民団体が作成、9月17日、ウェブ上に公開した。(2024年9月19日)

県水道一体化 焦点の大和郡山市議会、関連議案可決で2025年統合の公算

 大和郡山市議会は9月19日の定例会本会議で、県域水道一体化の受け皿となる県広域水道企業団(一部事務組合、特別地方公共団体)への参加に向けた最終的な賛否を問う関係議案を賛成多数(賛成13、反対5)で可決した。議会では賛否が拮抗(きっこう)する状況が続いていたため、仮に否決となれば、残る25市町村と県が統合の協議をやり直すことになり注目を集めていた。(2024年9月19日)

記者講演録)水道の広域化と自治を考える

 本稿は、「奈良の声」記者浅野詠子が2024年8月24日、長野県上田市の市中央公民館で「おいしい水を広める市民の会」が開いたシンポジウム「勉強会・おいしい水の願い!」で基調講演した際の内容を修正し再構成したものです。(2024年9月16日)

記者講演録)司法精神医療と人権

 本稿は、「奈良の声」記者浅野詠子が2024年8月19日、東京都千代田区霞が関1丁目の日本弁護士会館で開かれた日弁連・刑事法制委員会で「心神喪失者等医療観察法」の演題で講演した際の内容を修正し再構成したものです。(2024年9月15日)

控訴審判決、今週にも確定 奈良県香芝市議会の出席停止巡る訴訟 処分内容踏み込み問題点指摘も

 香芝市議会の青木恒子議員(共産)に対する出席停止処分を違法とした控訴審判決は、三橋和史市長が「上告しない」との方針を示したことで今週にも確定する見通し。奈良地裁の一審判決を不服として市側が控訴したものだったが、8月28日の大阪高裁の判決は一審判決を維持した上で、処分の内容についてさらに踏み込み問題点を指摘するものだった。(判決は9月18日に確定した)(2024年9月9日)

関西広域)精神病患者会での活動を著書に 京都の江端さん 刊行通し「自治会」設立目指す

 京都市山科区の木造アパートを拠点にした精神病患者会「前進友の会」で34年間活動した江端一起さん(63)が、仲間たちとの交流活動や当事者の肉声をつぶさに記録した著書「日ノ岡荘みんなの部屋の物語」(千書房、A5版169ページ)を刊行した。本書を通して患者が自立できる「自治会」の設立を目指す。(2024年9月9日)

公示文書の掲示板も市役所正面から姿消す 奈良市、芝生広場整備機に庁舎内に移転

 奈良市役所正面入り口の「奈良市庁」の銘板が芝生広場の整備に伴って撤去された問題で、銘板の近くの通りに面した所にあった掲示板も庁舎内に移転されていたことが分かった。掲示板は市の条例や規則の公布、市営住宅入居者募集の告示、入札の公告などの公示文書の掲示場所に指定されている。(2024年9月4日)

議長の不信任を全会一致で決議 香芝市議会 前回の動議不成立受け再提起

 香芝市議会は9月2日の定例会本会議で、川田裕議長に議長職の辞職を求める不信任決議案を全会一致で可決した。川田議長に対しては今年7月の定例会でも不信任決議案の動議があったが、川田議長は賛成の起立者が着席した後に起立者なしと宣言して不成立としていた。(2024年9月2日)