
香芝市は、市情報公開条例に基づく開示請求に対し、1件につき300円の手数料を徴収する条例改正案を、2月17日開会の市議会3月定例会に提出する。市は「受益者負担」を理由にしている。複写代などの実費は現在も請求者が負担している。行政に説明責任を負わせる情報公開制度を巡っては、国や奈良県は手数料を徴収しているが、県内市町村の大半は無料。考え方は分かれている。(2025年2月13日)

ため池の底にたまった泥を川に流し、その養分を海に届ける恒例の「かいぼり」が、兵庫県明石市大久保町松陰の下川池で行われた。池を管理する農業者や漁業者らが厳寒の中、氷の張った水に腰まで浸かり、泥のかき出しに奮闘した。(2025年2月8日)

水道の広域化を促す改正・水道法施行後初の大型の事業統合が実現した奈良県。生駒市や大和郡山市は、統合参加に向けた関連議案の市議会議決前に住民説明会を開いた。ほかの市町村はどうだったのか。今年4月から統一料金による事業が開始されるが、統合のために設立された県広域水道企業団(一部事務組合、企業長・山下真知事)に参加する県と26市町村に「奈良の声」が聞き取り調査をしたところ、この2市だけにとどまっていたことが分かった。(2025年2月7日)

平城宮跡歴史公園(奈良市)の県営公園区域の計画見直しを受けて、新たな整備の在り方を検討している県観光戦略本部平城宮跡周辺エリア部会(委員長・内藤廣東京大学名誉教授、10人)の会議が1月27日、県庁であった。「奈良の“食”を中心としたにぎわいづくりを進めていく」との方向で委員の意見が一致した。同区域では、前知事時代の大型事業の見直しで歴史体験学習館計画などが中止になっている。(2025年1月29日)

幕末、治療法がなかった天然痘の予防接種、種痘を広めた町医者を主人公にした、松竹の1月24日封切りの映画「雪の花―ともに在りて―」(小泉堯史監督)に登場する種痘道具の小道具は、山添村大西の診療所院長・野村信介さん(67)が保存している戦前の「乱切刀(ランセット)」が参考にされた。(2025年1月28日)

水道管の内面や水管橋の劣化具合、管が埋設されている土壌の環境を調査するため、県が実施している「埋設管老朽度調査委託」の入札に対し、業者が集まらない傾向が見られる。発注のなかった2023年度を除き、少なくとも2020年度、21年度、22度年、24年度に応札したのはいずれも同じ1社だけ。競争性の乏しい落札となった。昨年12月に設立された県域水道一体化の県広域水道企業団に課題として持ち越されそうだ。(2025年1月26日)

田原本町、川西町、三宅町が水道事業を共同で行うためにつくっている一部事務組合、磯城郡水道企業団(田原本町西竹田、給水人口約4万5800人)が今年3月末、設立からわずか3年で解散する。より大きな枠組みで4月に水道事業を開始する県広域水道企業団(企業長・山下真知事、県営水道と26市町村水道を統合)に参加したためだ。短期間での解散、解散後も継続する国の補助金について、関係者に取材した。(2025年1月14日)

大正・昭和初期の奈良県吉野郡内を捉えた35ミリフィルムの大淀町文化財指定に大阪の文化政策研究者も注目している。大阪市此花区西九条5丁目、アカデミックスペース「本のある工場」(主宰、松本茂章・文化と地域デザイン研究所代表)が1月11日、フィルムの文化財指定に携わった町教育委員会学芸員の松田度さんを講師に招き、文化講座「大正昭和の日本の光景がフィルムの中でよみがえる」を開催した。(2025年1月13日)

香芝市は、市議会による議員の出席停止の懲罰が昨年8月の大阪高裁判決で違法とされ、裁判上の被告として市が負った損害賠償金について、懲罰に賛成した議員に求償すべきかどうか検討していたが、求償するのが「妥当」との結論を出した。昨年12月の市議会定例会で明らかにした。市はこれに先立って全議員を対象にアンケートを実施しており、その結果などを参考に誰にいくら請求すべきか検討している。(2025年1月6日)

2024年も地域の埋もれた問題に光を当てる取材に努めた。その成果として掲載した独自ニュースで閲覧数が多かったものを一覧にした。(2024年12月29日)

香芝市の市議会基本条例に基づいて議会閉会期間中、議員に認められている市への文書質問を巡って、三橋和史市長側が提起した回数制限の問題は、議会側が1人1回3問までと提案、制限に理解を示すことで落ち着いた。12月25日の市議会臨時会で、議員の一部から同条例の改正案が提出され、可決された。(2024年12月25日)

大阪府東大阪市議会は12月23日の定例会最終日、2025年度から28年度までに水道料金を通算で28%引き上げる同市道事業給水条例の改正案に対し、値上げを19%に縮減する自民、公明など5会派による修正案を賛成多数で可決した。(2024年12月23日)

2025年度から28年度までに水道料金を通算で28%引き上げる大阪府東大阪市の市水道事業給水条例の改正案が市議会12月定例会に上程され、審議を付託されていた建設水道委員会(嶋倉久美子委員長、7人)は12月19日、賛成少数で否決した。本会議の採決は23日。(2024年12月19日)

香芝市は、市情報公開条例に基づく開示請求のうち、市議会議員からの請求をそのほかの請求と区別し、開示・不開示などの決定の決裁区分を市長に引き上げた。市は市事務決裁規程を改正し、12月13日に施行した。これまでの規程では、請求者が誰であっても決裁責任者は部長または局長だった。(2024年12月18日)

香芝市議会は記者クラブ非加盟の「奈良の声」に対し、12月16日の定例会本会議の写真撮影、録音を許可した。2024年6月の定例会ではクラブに加盟していないことを理由に許可されなかった。この間の議長の交代で対応が変わった。同市議会では、議員の辞職勧告決議などを受けていた川田裕議員(無所属)が12月2日に議長を辞任、新しく中村良路議員(無所属)が議長に就任した。(2024年12月16日)

87年前の1937年、旧日本軍によって当時の中国の首都、南京が陥落した12月13日を「日中不戦を誓う日」と定める奈良市民有志らが12月13日、同市大安寺1丁目の県人権センターで「心に刻む日中不戦の集い」を開き、日ごろ各方面で平和運動などに携わる人たちがスピーチ、平和への思いを語った。約60人が参加した。(2024年12月15日)

貧しい農民たちの哀歓を土地の言葉で朴訥(ぼくとつ)に歌い、方言詩に新たな地平を切り開いた兵庫県加東市生まれの詩人、坂本遼(1904~1970年)。坂本の生誕120年を記念した企画展が12月7日、同県姫路市山野井町の市設・姫路文学館北館で始まった。2025年3月30日まで。(2024年12月12日)

奈良市の平城宮跡(特別史跡)に隣接していた小さな住宅地は、国、県の宮跡を中心とした歴史公園計画に翻弄(ほんろう)された。住宅地は、県が計画した公園施設「平城宮跡歴史体験学習館」の用地として丸ごと立ち退きの対象となり、住民が培ってきた地域のつながりは途絶えた。しかし、立ち退きがほぼ完了したころに知事が変わり、新しい知事は同施設の必要性を疑問視して計画を中止した。住民の将来を左右する公園計画はどのように検討されたのか。(2024年12月12日)

県内の26市町村水道と県営水道統合の母体となる一部事務組合、県広域水道企業団(企業長・山下真知事)が国の許可を受けて発足、12月1日、奈良市内で設立式が行われた。(2024年12月1日)

ハイパーローカル・ジャーナリズムの可能性などを探る集まりが11月23日、大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパスで開かれた第19回市民メディア全国交流集会「メディフェス2024 in 関西」(同実行委員会など主催)であり、3つの地域のウェブメディアが登壇。「奈良の声」もその一つとして取り組みについて報告した。(2024年11月25日)
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