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発行者/奈良県大和郡山市・浅野善一

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ジャーナリスト浅野詠子

県域水道一体化、市民に説明し声を聞くよう求める請願採択 葛城市議会特別委

市議会県域水道一体化調査特別委員会が開かれた葛城市役所新庄庁舎=2022年6月23日、同市柿本

市議会県域水道一体化調査特別委員会が開かれた葛城市役所新庄庁舎=2022年6月23日、同市柿本

 奈良県葛城市議会の県域水道一体化調査特別委員会(藤井本浩委員長)は23日、県域水道一体化構想の協議に参加している同市に対し、市民に説明責任を果たし、市民の意見を聴取するよう求めた市民団体の請願を全会一致で採択した。

 県域水道一体化の目指す姿と方向性について県がを発表したのは2017年10月。以来、統合の形とその時期、効果額や料金の試算などが変動しながらも、県民に対する丁寧な説明を欠いてきた。一方、同市は農業用のため池を活用したユニークな水道を営む。

 「葛城市の水道を守る会」が請願し、世話人の内藤恵美子さんらが傍聴、審議の行方を見守った。

 請願は、県広域水道企業団設立準備協議会の基本計画案が11月に示され、葛城市が態度の決定を迫られることから、すべての市民に関わる重要な選択が行われる前に、一体化の計画と同市の考え方について、市民に説明し、市民の声に耳を傾けるべきとしている。

審議で紹介議員の谷原一安副委員長(共産党)は「水源に協力してきた人々にも丁寧な説明が必要」と請願の趣旨を説明、川村優子議長(無所属)は「(請願の文面から)あふれんばかりの思いが伝わる。重く受け止める」と意見を述べた。

 同委員会は、区長会がこのほど川村議長、阿古和彦市長に対し、一体化に参加しないよう求め提出した陳情文についても意見交換した。

 出席した阿古市長は「市長会は奈良市、大和郡山市を含む全12市の一体化参加が実現するよう動いているが、葛城市は参加・不参加の結論を出しておらず、同調できない。水道の一体化は理解できるが、葛城市の水道は他の地域とあまりにも異なる条件を持っている」と述べた。 関連記事へ

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